更年期になると、怒りっぽい性格になってしまったり些細なことで苛ついてしまうといった変化が現れます。
しかし、“イライラ”というのは普段から起こる感情の一つのため、更年期による症状だと気付かない方も居ます。
また、イライラしても「更年期だから・・・」と諦めたり我慢するのではなく、しっかりと向き合うことで楽に更年期を乗り切れるようになります。
更年期障害でイライラが起こる原因
イライラ感や怒りっぽさというのは更年期の代表的な症状の1つです。
苛立ちやすくなる主な原因としては更年期による女性ホルモンの乱れで、身体的な症状だけでなく精神状態にも大きな影響を与えます。
女性ホルモンは脳の視床下部から分泌の指令が出されますが、卵巣機能が低下すると指令を受けても女性ホルモンは分泌されず、脳は混乱を起こします。すると、体のあらゆる活動を担っている自律神経も乱れ、感情の起伏が激しくなりがちです。
また、更年期は家庭や職場などの変化が多い時期で、様々なストレスが重なりイライラしやすい状態を生み出してしまいます。
イライラとはどんな症状?
日常生活で誰しもイライラする事はあると思いますが、更年期の場合には自分の意志とは関係なく腹立たしく感じるようになります。
- これまで何も感じなかったことでも気に触るようになった
- 声を荒立ててしまう
- 周りから怒りっぽくなったと言われる
- 気づくと眉間にシワが寄っている
以前に比べて上記のようなことが増えたという場合、その“イライラ”は更年期が原因かもしれません。
更年期障害でイライラが起こるメカニズム
自律神経というのは体のあらゆる部位をコントロールしている神経です。自律神経には交感神経(覚醒・怒り・恐怖など)と副交感神経(リラックス・睡眠中・安定)があり、バランスを維持することで体調や感情をコントロールしています。
しかし、更年期になると女性ホルモンの減少によって自律神経は乱れ、交感神経と副交感神経のバランスが偏ってしまいます。その結果、自分の意志とは関係なくイライラしてしまいます。
イライラしたときの対処方法
更年期障害によるイライラは、自律神経のバランスを整えることで抑えることができます。
基本的には副交感神経が優位になるように、ストレスは溜めずに解消させる、十分な睡眠を心がける、適度な運動を行なう、消化吸収の良い食事にする、サプリメントで栄養バランスを整えるといったことに気をつけると良いでしょう。
症状が辛いときは・・・
怒りっぽい性格になると自分自身が疲れるだけでなく、周囲の人に不快感を与えてしまいます。
上記では日常生活で改善できる方法をご紹介しましたが、それでも症状が良くならない場合は病院やクリニックへ相談すると良いでしょう。
更年期障害の治療では穏やかな気持ちへ導く向精神薬や様々な不調を改善するホルモン剤などがありますので、辛い症状を確実に緩和することができます。
更年期障害の治療法についてはこちらの記事で紹介しています。